無事故サロン認定制度は、美容業界全体の品質と安全性を高めるために設けられた重要な取り組みです。この制度の主な目的は、美容サロンが無事故で安心・安全なサービスを提供することを促進し、業界全体の職位向上を実現することです。私たちは、無事故の意識を根付かせることで、サービスの質を一層高め、顧客の信頼性を確立したいと考えています。事故やトラブルのない環境を整えることで、サロン内のスタッフの安全を守り、顧客が安心して施術を受けることができるようになります。この認定制度は、基準を満たすだけでなく、業界全体の標準を引き上げることを目指しています。協会加盟後、一定期間トラブルなく健全に運営している美容サロンには、「無事故認定サロン」として認定証を贈呈しています。無事故認定サロンが増えることで、業界全体のサービスレベルが向上し、美容業界全体の信頼性が高まると信じています。

無事故サロン認定制度で用いる主な用語は、次のとおりとします。
※JMBプレミアムサービス利用規約で定めた用語も、本制度において併用されます。
1,無事故サロン認定制度を「制度」または「本制度」の名称で表記します。
2,本制度への参加意志を示すことを「エントリー」の名称で表記します。
3,本制度の申請に使用する専用フォームを「申請フォーム」の名称で表記します。
4,申請フォームに必要事項を入力して本制度に申込むことを「制度申請」の名称で表記します。
5,制度申請の翌月1日を制度の審査が開始される日とし、「制度開始日」の名称で表記します。
6,制度開始日から審査が始まることを「制度審査開始」の名称で表記します。
7,制度審査の開始から完了までの期間を「制度審査期間」の名称で表記します。
8,制度審査期間が終了する日を「審査期間満了日」の名称で表記します。
9,審査期間満了日を迎え、審査基準をクリアした場合、これを「制度認定」の名称で表記します。
10,制度認定を受けたサロンを「認定サロン」の名称で表記します。
11,制度認定に影響を与える問題やクレームを総称して「トラブル」の名称で表記します。

無事故サロン認定制度 概要

1 制度の申請方法
1.1 制度申請の流れ
(1)協会ウェブサイトの会員ページにログインします。
(2)無事故サロン認定制度ガイドラインをよくお読みください。
(3)制度の申請フォームに必要事項を入力して制度申請を行います。
(4)申請が正常に受け付けられると、「申請受付の確認メール」が送信されます。
(5)申請後のプロセス
1,申請が受理された後、翌月1日から制度審査が開始されます。
2,制度審査期間満了後、理事会で認定の決議が行われます。認定結果については、メールにて通知いたします。
3,制度審査期間中に追加の情報が必要な場合は、JMBからご連絡することがあります。
(6) お問い合わせ先
申請に関する質問や不明点は、JMBのサポート窓口までお問い合わせください。
TEL:045-410-1411 月曜日~金曜日 9:00~18:00(土日祝日、年末年始を除く)

2 制度の内容
2.1 制度審査期間の開始
制度申請の承認が得られると、翌月1日を起点として制度が開始され、制度審査期間が始まります。
2.2 認定条件
制度認定を受けるためには、制度審査開始から審査期間満了日までの1年間に、以下に定めるトラブルが発生しないことが条件となります。
2.3 制度審査期間と満了日
制度審査期間は制度開始日から1年間です。たとえば、制度開始日が2025年1月1日の場合、制度審査期間は2025年12月31日までとなります。この日が制度審査の満了日となります。
2.4 認定証の付与
無事故サロンの認定証の付与は、以下の流れで行われます。
(1)理事会での決議:制度審査期間満了後、理事会で認定の決議が行われます。
(2)認定証の郵送:理事会での決議が完了しだい、認定証は速やかに発送されます。
例えば、2025年12月31日に制度審査期間が満了し、理事会での決議後、2026年1月末までに認定証を当該サロンにお届けします。
(3)認定証の効力:認定証は、例えば2025年1月1日を制度開始日とし、2025年12月31日までの期間に無事故であったことを認定する内容で発行されます。つまり、認定証の効力は「2025年1月1日から2025年12月31日までの期間中の無事故を認定した」ものであり、認定証の発行後に発生する事象や将来の効力を保証するものではありません。
2.5 制度の更新手続き
(1)認定サロンは、本ガイドラインの「1.1制度申請の流れ」に従って、次年度の申請を行います。
例えば、2025年1月1日から2025年12月31日までの1年間で制度認定を受けたサロンが、次年度の制度開始日を「2026年1月1日」として申請を行う場合、2026年1月1日から10日以内、すなわち2026年1月11日までに申請フォームをご提出ください。
なお、申請フォームの提出が提出期間である10日を超えた場合、2026年1月1日を制度開始日とすることはできず、翌月1日が新しい制度開始日となります。。
(2)次年度(2026年1月1日~2026年12月31日)の期間中に認定基準をクリアした場合、そのサロンは無事故認定サロンとして認定され、次年度の認定証が付与されます。
(3)次年度(2026年1月1日~2026年12月31日)の期間中に、認定サロンでクレームやトラブルが発生した場合、その期間中の認定が取り消されることがあります。

3 無事故サロンの認定条件
3.1トラブルの定義
無事故サロンの認定におけるトラブルの定義には、サロン内で発生する顧客からのクレームや施術に関する問題が含まれます。消費者とサロン間でのトラブルが発生していないことを確認するために、以下の方法で審査および調査が行われます。
(1)協会が設置する消費者相談窓口への相談
(2)会員専用の美容関連の相談
(3)行政機関からの調査依頼
(4)顧問医によるサポートやドクターサポートの利用
(5)画像診断サポート
(6)ワイドサポート制度(施術賠償保険)の利用状況
(7)SNS上の口コミ
(8)美容ポータルサイトの当該サロンへの口コミ
(9)過去のトラブル履歴
(10)外部からの通報
3.2トラブルの定義と評価基準
(1)クレームの内容
1,施術結果に関する不満:期待した効果が得られなかった、施術が予定通りに行われなかった。
2,サービス品質に関する不満:スタッフの対応が悪かった、接客態度が不適切だった。
3,施設環境に関する不満:清掃が不十分だった、設備が不良だった。
(2)施術に関する問題
1,身体的な不調や怪我:施術後に痛みや不快感が生じた、アレルギー反応や皮膚の異常が発生した。
2,健康への影響:施術が健康に悪影響を及ぼした。
3,トラブルによる追加の医療費:施術が原因で追加の医療処置が必要となった。
(3)顧客からの正式な苦情
1,文書でのクレーム:メールや書面で提出された正式な苦情。
2,口頭のクレーム:直接の対話や電話での顧客からの不満の表明。
(4)解決への対応
1,不十分な対応:トラブル発生後、適切な対応や解決策が講じられなかった場合。
2,和解の不成立:顧客との間で和解が成立しなかった、または解決が延引した場合。
(5)法的措置
訴訟や法律的手続き:顧客が法的措置を講じた、またはその可能性がある場合。
(6)保険加入状況
適切な施術賠償保険の加入:保険の内容やカバレッジが確認される場合があります。
(7)トラブル歴の確認
トラブルやクレームの件数、内容、対応状況:認定期間中のトラブルやクレームの詳細を確認し、再発防止策が講じられているかも評価対象です。
(8)顧客対応の履歴
顧客フィードバックやクレーム対応の履歴:問題が発生した場合の対応速度や対応策の有効性、顧客への誠実な対応が評価されます。
(9)法令遵守の実績
法令や業界規範の遵守状況:適切な許可や登録がなされているか、業界標準に従った運営が行われているかを評価します。
(10)保険およびリスク管理
保険の内容やリスク管理手順の遵守:保険の内容やカバレッジ、リスク管理手順の実施状況を確認します。
3.3制度認定におけるトラブルの定義と評価基準
(1)これらのトラブルの定義と評価基準は一例に過ぎず、他にも認定に影響を与える可能性のある要素が存在する場合があります。
(2)トラブルの定義や評価項目は制度認定のための重要な判断材料となりますが、あくまで総合的な判断を行うための参考基準です。各サロンの状況や個別の事情も考慮し、柔軟に対応することを目指しています。

4 制度申請にともなう必要書類の提出
下記の書面を申請フォームに添付してご提出ください。
1,概要書面(両面)と契約書(両面)
2,同意書(両面)※複数枚ある場合はすべて
3,カルテ(両面)※顧客情報の記載は不要です。
4,クレームやトラブルの対応マニュアル
※お持ちの書面のみをご提出ください。

5 記録の管理
JMBでは、制度認定に関する記録やデータの管理方法について、厳格な規定を設けています。制度認定のために提出された申請データや書類は、個人情報やプライバシーの保護を最優先に考慮し、適切に管理されます。これには、データの安全な保管、アクセス制限、外部への情報漏洩防止など、あらゆる保護措置が含まれます。このため、申請者の情報が適切に取り扱われ、信頼性の高い制度運営が維持されることが確保されます。

6 透明性と公平性
6.1 透明性
制度認定のプロセスや基準については、申請サロンに対して透明性を確保し、公平に運営を行います。これにより、サロンは認定の基準やプロセスについて明確な理解を得ることができます。
6.2 公平性の確保
制度認定のプロセスにおいては、公平性を確保し、すべての申請サロンに対して一貫した基準で評価を行います。これにより、すべての申請者に対して平等に扱われることが保証されます。
6.3 認定プロセスの非公開について
無事故サロンの認定には明確な基準が設定されていますが、認定プロセスの詳細や認定が不認定となった場合の具体的な理由については、当該サロンには報告されません。この措置により、サロン側のプライバシーと審査の公平性が保たれます。

7 認定サロンの周知広報活動について
7.1 認定サロンの価値を高める広報戦略
サロンのブランディング向上や集客促進のためには、無事故認定サロンであることを消費者に効果的に告知することが重要です。認定の価値と信頼性を高めるためには、以下の広報活動をお勧めします。
(1)店内の目立つ場所に「無事故認定サロン」の認定証を掲示し、顧客に認定の詳細やその意義を知らせます。
(2)サロンの公式ウェブサイトのトップページや美容ポータルサイトに、無事故サロンの認定を受けた旨の認定証の写真や告知文を掲載します。
(3) Facebook、Instagram、X(旧Twitter)などのソーシャルメディアプラットフォームで、無事故サロン認定の取得を報告し、認定証の画像や認定の意義について説明する投稿を行います。
(4)その他、メールニュースレター、配布チラシ、顧客への直接案内、プレスリリース、サロンの広告、地域の新聞、雑誌、オンライン広告などを活用して広報活動を行います。
7.2 制度の意図とサービス品質に関する注意事項
この制度は、美容サロンに対する当協会の推奨を目的としており、サロンに対して強制的な規制や義務を課すものではありません。認定サロンのサービス品質の評価は、あくまで協会の基準に基づいて行われるものであり、すべての状況において保証されるものではありません。

8 認定サロンの価値とメリット
8.1 制度認定を受けることで、認定サロンには以下の価値が提供されます。
(1)認定サロンの信頼性と評判が向上し、顧客からの信頼を得やすくなります。
(2)顧客がサロンを選ぶ際、制度の認定が重要な基準の一つとして高く評価される可能性があります。
(3)一定期間にわたりサロンと顧客間で問題がなかった実績が、顧客に安心感を与えます。
(4)誠実な運営と高品質なサービスの提供により、顧客満足度が向上します。
(5)他店との差別化が明確になり、競争優位性が高まります。
8.2 プレミアム会費の割引特典
無事故認定を受けたサロンは、プレミアム会費の割引を受けることができます。
(1) 割引適用の条件

・初年度割引(初めて認定されたサロン)・・・プレミアム会費の3%オフ
・2回目割引(連続または累積での認定)・・・プレミアム会費の5%オフ
・3回目割引(連続または累積での認定)・・・プレミアム会費の7%オフ

(2) 割引適用の開始
例えば、2025年1月1日から2025年12月31日まで無事故で認定された場合、2026年1月初旬に制度認定が行われ、1月末までに認定証が発行されます。これにより、2026年1月27日の引き落とし(2月分)よりプレミアム会費の割引が適用されます。
8.3 プレミアム会費の割引保持条件
(1)認定サロンの維持条件
割引を維持するためには、毎年制度の更新申請を行う必要があります(「2.6 制度の更新手続き」参照)。
(2)トラブル発生の影響
1,初年度割引
例えば、2025年1月1日から2025年12月31日までに審査基準をクリアし、制度認定を受けた場合、2026年1月初旬に制度認定、1月末までに認定証が発行され、2026年1月27日の引き落とし(2月分)よりプレミアム会費の3%割引が適用されます。
2,割引の維持とトラブル発生時の影響について
認定期間中にトラブルが発生した場合、次年度の割引(例:2年連続割引や3年連続割引など)には進展しません。
8.4 消費者相談の消費者に対し、無事故認定サロンや優良加盟サロンを紹介
消費者相談窓口に相談があった消費者から要望があった場合、次の対応が行われます。
1,JMBからマッチングされ、無事故認定サロンへの送客が行われます。
2,JMBからマッチングされ、優良加盟サロンへの送客が行われます。
3,1または2の紹介のみが行われます。(マッチングは行われません。)
※消費者からの要望の重要性や具体性に応じて、上記1,2,3の優先順位が決まります。
※消費者の要望する地域によっては、マッチングや紹介ができない場合があります。
※無事故認定サロンおよび優良加盟サロンの紹介に関する取り決めは、本書第7条「消費者保護への取組みガイドライン」をご覧ください。